気候変動問題への対応

気候変動問題への考え方

当社グループは、自動車部品製造業界の一員として、社会の発展を支えてきました。しかし、地球規模で進行している気候変動問題は、私たちの事業活動だけでなく、社会全体に深刻な影響を及ぼしています。この問題に対する取組みは、私たちの事業の持続可能性を確保するために必要不可欠と考えます。その一環として、私たちは「カーボンニュートラル」への取組みを開始しました。

カーボンニュートラルの実現に向けて

当社ではかねてより、地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)に基づき、二酸化炭素排出量の把握を進めております。その後、2022年5月にプレス工業単独でのScope1・2の短期・中期・長期における排出量削減目標を設定しました。その目標実現に向け、生産活動に伴うエネルギー使用の効率化と省エネ化を推進し、二酸化炭素排出量の低減を図っています。2021年度のScope1、2の結果については、施策効果もあり、2025年、2030年のCO2削減目標に向けて、着実に減少傾向を示しております。しかしながら、コロナ禍から徐々に生産活動も復活しつつあることから、2023年度と比較するとCO2排出量が増加しました。

2024年5月には、プレス工業グループとしてのScope1・2の短期・中期・長期の排出量削減目標の設定、及び、サプライチェーンの活動全体を含めたScope3の削減目標を設定しました。

今後も目標達成に向けて、省エネ施策、再生可能エネルギーの導入等、サプライチェーンと協働してCO2削減を推進してまいります。

グラフ:Scope1・2

Scope1・2 41%削減@2030

グラフ:Scope3

Scope3 20%削減@2030

指標 対象 基準年 基準排出量 目標年 目標値
CO2
排出量
Scope1・2
(連結)
2019年度 110,000
t-CO2
2025年度 ▲21%削減 86,900 t-CO2
2030年度 ▲41%削減 64,900 t-CO2
2050年度 排出量ネットゼロ
Scope3
(連結)
1,134,072
t-CO2
2030年度 ▲20%削減 907,200 t-CO2
(削減対象C1,3,5)
2050年度 排出量ネットゼロ

TCFD提言への賛同

当社グループは、TCFD提言への賛同を表明しており、同提言に基づき、以下の通り気候変動に関する情報開示を行っております。

TCFDロゴ
     

TCFD提言に基づく開示内容

ガバナンス

当社グループは、気候変動問題への対応を経営上の重要課題と位置づけており、「環境方針」に基づき、取締役会の監督の下、積極的・能動的に取り組んでおります。

気候変動をはじめとする環境問題全般については、生産部門担当役員及び人事・労務担当役員が主導する中央環境委員会(年4回開催)において管理・対応しておりCO₂排出量削減目標設定から施策・実行までを強力に推進しております。

中央環境委員会における活動内容は経営会議に開催の都度報告され、重要事項については必要に応じ経営会議及び取締役会にて審議・決定されております。

戦略

当社グループは、気候変動が当社グループの事業活動に及ぼす影響度を評価するため、TCFD提言に基づくリスク・機会のシナリオ分析を実施しております。
分析にあたっては、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が公表した4℃シナリオ・2℃以下シナリオ等を考慮しております。
対応策については、現在取り組み状況や将来課題とすべき項目を踏まえ、当社グループの新たな価値創造に繋がるかという視点を加え、定義・評価しております。
なお、シナリオ分析の内容と評価結果は、次の通りとなります。

 

リスク管理

当社グループは、「リスクマネジメント方針」及び「リスクマネジメント規定」に基づき、代表取締役社長をグループのリスクマネジメントに関する最高責任者と定め、リスクマネジメント活動を推進しております。
また、リスクマネジメント委員会(委員長:代表取締役社長、委員:常務以上の執行役員、開催頻度:1回/四半期)を設置し、同委員会にて各部門・グループ会社にて抽出したリスクの重要性評価と対応方針を決定し、その対応の進捗状況を管理しております。
気候変動関連のリスクにつきましても、前項の当社グループのリスク管理・評価プロセスに基づき、当社グループの経営における重要なリスクと位置づけ管理を行っております。

      

指標と目標

当社は、短期・中期・長期における排出量削減目標を下記の通り設定しております。
各削減目標の達成にあたっては、「やめる・直す・とめる・下げる・拾う・変える」の視点のもと、高効率設備の導入、生産工程の見直し、生産性向上、生産工法の改善、業務の効率化、太陽光発電をはじめとするグリーンエネルギーの活用等の諸施策を全社を挙げて推進し、カーボンニュートラルの実現を目指しております。

カーボンニュートラルへの取組み

当社は、短期・中期・長期における排出量削減目標を上記の通り設定しております。
各削減目標の達成にあたっては、「やめる・直す・とめる・下げる・拾う・変える」の6つの視点のもと、高効率設備の導入、生産工程の見直し、生産性向上、生産工法の改善、業務の効率化、太陽光発電をはじめとするグリーンエネルギーの活用等の諸施策を全社を挙げて推進し、カーボンニュートラルの実現を目指しております。

6つの視点 Scope1主な取組み Scope2主な取組み
かえる
  • ヒートポンプ導入
  • フォークリフト電動化
  • コンプレッサー更新
  • 蛍光灯・水銀灯のLED化
さげる
  • 設備稼働時間見直し
  • 設備稼働時間見直し
ひろう
  • 廃熱の再利用
やめる
  • フォークリフト台数削減
  • 工程見直しによる工程廃止
なおす
  • エア漏れ箇所の修理
とめる
  • 待機電力の削減
  

2024年度の主な取組み

外部評価:CDP

CDPは、企業や自治体の気候変動対策、温室効果ガスの排出削減、水資源や森林資源の取組など、環境課題への取組を評価・開示する国際機関です。当社は、CDPの2024年気候変動分野において、マネジメントレベルに相当するBスコアを獲得いたしました。       
今後も、環境活動のさらなる強化に努めるとともに、持続可能な社会の実現に向けて、取組を進めてまいります。

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