建設機械用キャビン
概要
建設機械用キャビンとは、建設機械を操作するオペレーターが乗車する部分のことをいいます(下図)。建設機械のクラス別、作業別(土木作業、解体作業や林業作業など)に合わせて、キャビンの種類が存在します。

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機能
快適性

建設機械のキャビンは、オペレーターが快適に作業できるように工夫されています。地面の掘削時は前方向、ビルの解体や、林業の場合は、上方向の視界性が特に重要視されます。そのために、窓ガラスを大きくしたり、キャビンの柱を可能な範囲で細くするなどの対応をしています。
安全性

近年は、作業中の思わぬ事故からオペレーターの命を守るため、より強度の高いキャビンが求められています。当社では、独自工法の部品である異形鋼管の使用により、デザイン性が高く、その上で強度も高いキャビンが実現可能となりました。
利便性

フロントの窓ガラス及び天窓は開けた状態のまま保持することができ作業時の利便性が高く、視認性、換気性、開放感も良好です。フロントウインドウの開閉は、アシスト機能により簡単に開閉可能で、ロックもワンタッチでできるようになっています。
生産工程
①単品パネル成形

建設機械用キャビンの基本骨格部は、大物パネル、小物パネル、異形鋼管等で構成されています。その中で大物パネル、異形鋼管については自社で加工を行っています。
②溶接組立

それぞれの部品を、溶接で組付けします。プレス加工されたパネルと異形鋼管を、部位により、アーク溶接とスポット溶接を使い分け、組立てています。溶接する箇所によっては、ロボットを採用し、品質安定化と省人化を図っています。
③塗装及び艤装品組付け

溶接組立てが終わったキャビンに塗装を行い、その後、ガラスやワイパー等の艤装部品を組付けします。キャビンの種類により取付部品は様々で、1台当たり約700点ほどの部品を組付けていきます。一部の作業はロボットで行っています。
建設機械用キャビン生産ライン動画